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August 23, 2008

スウエーデン工芸学校体験記その⑥

セーターグレンタンでの最後の日がきた。クラスの全員が昨日までにかごは出来上がり今日は修了式を迎えられる。 朝食後かごの仕上げの仕事が終わる頃修了式の準備が始まった。
ワイヤーワークのグループ、木工のグループ、それと我々ルーツワークの籠グループがそれぞれに自分たちの作品をディスプレイし始めた。かっこよくディスプレイしてお互いのできばえをほめあって和やかな雰囲気の中で修了式となり修了証書がそれぞれのクラスの先生から授与された。短かったけど深い思い出を与えてくださった先生ともこのセーターグレンタンともお別れだ。修了証書を渡しながら抱きしめてくれるRune。胸がいっぱいになる。

All_basketsWireworks Traslojd 

3つのワークグループの作品が陳列された。
                  
   Traslojd_grupp       
Basketgrupp     Wirework_grupp      それぞれのグループが記念撮影                         
ひとつの思い出が終わる。次はどのコースに参加したいかと思いながら、はまりそうな私たちだった。

我々四人の日本からの参加者は初めての参加で最も過酷できついコースを選んだということを終わってみてよくわかった。スウエーデン人たちは「日本人たちは勤勉で頑張りやだと聞いていたがやっぱりそうだった」と感心していた。

籠を作るという目的で体験した工芸学校セータグレンタンは私たちに決して忘れえぬ経験と日常から切り離されて自由にそして一生懸命同じ目的に向かって進む時間を与えてくれた。
Runeは「今まで日本人は一年に一人は来ていたが、今回のように一度に4人の参加者は初めてで面白かったし楽しかった。みんなまじめで熱心で教え甲斐があったよ」と言ってくれた。そして日本人の友人のためとアメリカ人の参加者のFredのために私が英語とスウエーデン語と日本語で通訳してくれた事に礼を言われた。

美しい自然環境、おいしい食事、楽しいクラフトつくりの時間。長いスウエーデンとのつきあいの中でも初めての経験は忘れえぬ思い出として残る。そして誘ってくれた友人に感謝。

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August 19, 2008

スウエーデン工芸学校体験記その⑤

セーターグレンタン四日目の朝の写真をどうぞお楽しみください。
Satergrantan_foto Satergrantan_foto_1 Satergrantan_foto_2 Satergrantan_foto_3 Satergrantan_foto_4



今日もさわやかな空気に元気をもらって籠の製作に励み完成させなくては。
朝食後すぐに根っこの編みこみに取り掛かる。7人がいっせいに作るために水に漬けておいた根っこが不足気味で不安がつのる。水から取り出してせっせと根っこを二枚割にして材料を作り編み続ける。More_to
Knitting Lecture その間にRune先生が今までの工程の復習と他の作品の作り方などについて講習。


この学校でいただく三食の食事のうちメインはお昼だ。今日は魚料理。サラダもヒヨコマメもたっぷりといただく。ニンジンのサラダもたっぷり。今日はライトビールもついている。
Lunchen Lunchen_1 毎日おいしいヘルシーな食事は決して贅沢な食材を使うわけではないが美しい自然と健康的な環境に包まれて本当においしくいただける。


昼食後さらに編み続けてついに上まで編みあがり最後の仕上げを済ませて出来上がり!
みんな嬉しくて早速自分たちの作品をすぐ目の前にあるブルーベリーやコケモモのブッシュにかっこよく置いて撮影会。
Takekos_korg Masakos_korg Mitsukos_korg Hiroes_korg_1 Hiroes_korg



それぞれが自分の作品に満足しハッピーな気分で今日は終わる。
明日はいよいよ終了式とみんなとのお別れだ。早めに宿舎へ戻り荷造りする。

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August 18, 2008

スウェーデン工芸学校体験記その④

セータグレンタンでの3日目の朝が来た。ここでの暮らしにも少しずつ馴染み、他のコースの人たちとも交流が始まった。隣の部屋のワイヤーワークの教室をのぞいた。

針金で様々な形が作られている。これもスウエーデンの伝統工芸だ。その昔旅人が一夜の宿を借りたときに持ち歩いていた針金でキャンドルスタンドやフックや籠などを作りお礼に置いていったという工芸だが今は趣味で作っている人も多い。            

Wirework_3 Wirework_1_2  

 隣の部屋にはまた木工クラスがある。ひとつのクラスは7ー~8人が多い。 大多数は40-50年代の女性が主だ。みんな日常の暮らしから離れてコースを楽しんでいる。

私たちの籠作りは午前中ずっとランチまでの3時間で90%くらいまで進んだのを見てRuneが10km離れたLeksandへ観光に連れて行ってくれることになった。そこの工芸ミュージアムへ他の教室の人たちも一緒に2台の車で出かけた。美しい街Leksandは観光客が目立った。日本からの旅行者も複数であった。美しい白樺並木のそばのミュージアムでダーラナ地方の伝統工芸などを見てつかの間の観光を楽しんだ。

Bjork_2 Museum

Museum4                   

     Museum_1      地域で異なる文化が豊かなこの国ではその地方地方で伝統手工芸が大事に保存され伝えられている。

             

約2時間のツーリスト気分を楽しんでから再び学校へ戻り籠の製作を続ける。

やっと念願のルーツを編んでいくところまで来た頃気がついたのが材料のルーツが足りなくなっている脅迫感。あれほど初日にたくさんのルーツを採り皮をむき保存していたのに足りないのではないかという感じになった。皮をむいて丸くまるめておいた材料の根っこを20分ほど水につけて二枚、三枚に裂きながら支柱に編みこんでいく。一本の根っこが終わるときに次のをどのようにつないでいくかを教わりながら編んでいく。

Korg Korg1

Korg2

だんだんと材料が減っていき長い根っこが少なくなり短いのをつなぐ仕事が増えながらも少しずつ下のほうから編んであがっていく。形ができていく喜びがある。今晩も10時半まで続けてしまった。

今は未完成だが明日はついに完成できるという気持ちの余裕を持ちながら今日を終えた。

Korgar

                      

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August 16, 2008

スウエーデン工芸学校体験記その③

前日の疲れが残る二日目の朝がきた。目が覚めて足腰が、手のひらと指先が痛むのを感じる。

今日は昨日の続きで材料の準備から。昨日採ってきた根っこが乾ききらないうちに皮むきをしなくてはならない。皮むきができた根っこを水に20分浸して柔らかくしてから二枚、3枚にはいでいく仕事を続けながら同時進行で底板の準備にとりかかる。今日は木工作業室での仕事になる。木工コースもあり道具は本格的に揃っている。

Arbetsrum Arbetsrum1

 

Verktyg4

Verktyg2

Rune_o_machine


まずは籠に取り付けるもち手を作る。Rune先生手作りの蒸し器に材料の根っこを差し込んで30-40分以上蒸し揚げる。コンロの上にお湯をわかした鍋を置き、その上に乗せたのが手作りの蒸し器。その中に材料の太めの根っこを入れる。蒸しあがった熱い根っこをひざで少しずつ曲げていく。良い具合に曲がったらひもで縛っておく。乾いて形ができた根っこの表をナイフできれいにしていく。

Steamer Handle5 Handle Handle_1

我々が選んだ製作予定の作品タイプとサイズに合わせてルーネ先生が前もってカットしてくれていた底板に穴をあける仕事だ。底板のふちをナイフできれいに角を取っていき、次に穴をあける位置を決めていく。まず最初にもち手を取り付ける穴をあける。それから周りにぐるりと均等に45-47箇所くらいの穴をあけていく。慣れない機械に挑戦。

Hole 穴が少し斜めに入るように斜面にしてあけていく。どきどき。

穴あけができれば次は出来上がったもち手を取り付ける難しい作業。

Rune先生に取り付けてもらう。もち手用の大きめの穴にもち手を通して釘でしっかりと留める。接着のりをつけてその上から斜めに釘うちをして留める。

Handlemaking_2 Handle_5_2



もち手がついたら次はいよいよ支柱となる棒を穴から通すために棒を削る大作業。

25cmの棒を小刀で少しずつ削って棒の全体が通るまで削るのだが何度も穴に入れては取り出してもっと削ったり。それが47本。延々と続く同じ作業。森で根っこを取る作業以上に大変な作業の部分だ。根気が必要。早くも根っこを編み始めているスウエーデン人のビギッタに追いつきたい。5時の夕飯が終わってもまだまだ外は明るい。6時から棒削りを再開。足りなくなった棒をRune先生が追加で作ってくれてそれをまた削り続ける。Pinnar_arbete_4

Pinnar_making_2 Pinnar_arbete_more_2 Pinnar_arbete_3_2 Pinnar_arbete_2_2


夜も更けて10時半過ぎて続きは明日という事でナイフを置く。
今晩も美しい夜空。
Sunset_2_2


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August 14, 2008

スウエーデン工芸学校体験記その②

工芸学校セータグレンタンでの最初の朝があけた。6時半には目が覚め外をみると太陽はすでに高くどこまでも明るい。朝食の8時前に散歩。

First_morning First_morning_1 First_morning_2 First_morning_3



食堂のあるメインビルディングは学校のオフィス、テレビのあるリビング、コンピュータルームなどがある。一番古い建物である。朝食はオートミール、ヨーグルト、ホームペーキングのパンにチーズ、サラミ、トマト、自前の野菜たっぷりのサラダ、コーヒー、紅茶などセルフサービスで食べたいだけ取れる。食堂でトレーに取って庭に出て爽やかな空気の中で食べる朝食はなんとおいしい!

Frukost

Diningroom Uteservering Frukostbordet Frukost_tallrik

ラベンダーの花がきれいな庭での朝食がすんでそこでこれからの5日間について説明会。この週は3つのコースがあること、我々が参加する「ルーツワークの籠作り」、「ワイヤーワーク」「木工」の三種類だけで、この夏一番ゆっくりできる週だという。今まではコース数も人数も多くて混みあっていたらしい。ラッキー。

我々の籠作りのクラスは我々4人の日本人、2人のスウエーデン人女性、アメリカから参加する男性一人。合計7人のクラスで教師はRune Svensson(ルーネ スベンソン)さんという68歳の男性。Gotland島に住みGotlandなまりの強いスウエーデン語と片言の英語でこれからの工程を説明してくれるルーネ先生は暖かい人柄が伝わる。

LessonLesson4 Lesson1

初日の今日はまず森へ入って材料のもみの木の根っこ取りが大仕事。鍬と大工バサミを持ち森へ。もみの木の林へ入り根っこを掘り出す作業が始まった。アメリカ人のFredはアメリカで木工などのハンドクラフトの教師をしているだけに慣れた感じだが他の6人の女性は初めての経験。鍬をふるって土を掘り根っこをさぐって引っ張りぬく。これ以上抜けないところではさみで切り取る。汗びっしょり。汗のにおいをかぎつけて、さっそく森の蚊たちがウーン、ウーンという音とともに襲撃してくる。持参した日本製の虫スプレーを体中に吹き付けていなかったら大変だった。約一時間、汗と土にまみれ蚊と戦いながら根っこを集め丸くまとめて学校へ戻ることになったが腰は痛いし手も痛い。かなりの重労働だ。

I_skogen_2 I_skogen

Lesson_3 Lesson_4_2 Lesson2

体に良さそうでおいしい昼食が終わってもう一度森へ。まだまだ根っこが足りないらしい。
午前中より少しこつがわかりどこを掘ればいいか、どんな太さの根っこが良いか、長さはどのくらいかがわかって一時間ほど掘る。もう十分だろうという事で教室へ戻る。次は採って来た根っこの皮をむく大仕事が待っていた。

白樺の木を二つに縦割りに割ったものの間に根っこを挟み手前へ力いっぱい引っ張ると茶色の皮が剥けて白いきれいな木肌が出てくる。それを繰り返して一本の根っこの皮をむいていく。掘り出した根っこはできるだけ早く皮むきをしないと表皮が乾いてむきにくくなる。

Roots

Peeling

Peeling1 Pealing3

Pealing_2   

剥けて白いきれいな肌になった根っこを二枚か三枚に裂くのが次の仕事だ。細いものは二枚に太い根は三枚に裂く。これがなかなか難しい。まっすぐにゆっくり裂かないと途中で短く切れてしまう。この作業では指が痛くなってしまった。

Lesson5 Deviding

Dela Dela_1

Dela_2

コーヒータイム、5時の夕食をはさんで夜10時すぎまでひたすらこの作業をする。いつまでも明るい外に座って作業していると時間がすぎるのが早い。戸外でやるこの作業は気持ちが夜の少し気温が下がった気持ちよい空気のなかで時間のたつことの早さに驚く。

10時過ぎるとさすがに今日一日のハードな仕事で疲れ果ててシャワーを浴び、今日もまたすごい夕焼け雲に感嘆の声をあげながらながめてからベッドへ。。。長い一日がすぎた。今日もまた美しい夕焼けを楽しみながら。。。

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August 13, 2008

スウェーデン工芸学校体験記その①

この夏スウエーデン北部のダーラナ地方にある伝統工芸学校の夏季コースに参加する機会があった。長い時間かけて資料を読み、コース参加への心の準備を整えていた友人の計画実行の上で学校との連絡などを手助けしていて、その学校の事を知るほどに興味が増し、結局事前の心の準備もなく成り行きで気軽に参加してしまった。

Saterglantan(セーターグレンタン)という名前の80年の歴史を持つ工芸学校は長期と短期の盛りだくさんの学習コースを用意している。織り、鉄工芸、フエルト工芸、ワイヤー工芸、木工芸、籠工芸など多くの興味深い工芸を誰でも学ぶことができる。スウエーデン人は一般的に手工芸が大好きで身近な存在であることは普段から知っていたがそういう学校で学習するのは初めての経験だった。

豊富な工芸コースの中から我々四人が選んだのが「木の底板ルーツバスケット」なるもの。木の底に穴をあけモミの木、パインなどの根っこを使い編んでいく籠である。フィッシュバスケットという通称があり漁村などでは昔から暮らしの必要道具だったものである。それを作るということになり学校から持参すべきという長靴、小刀、エプロンなども適当にそろえただけで学校のあるダーラナ地方へ向かって南スウエーデンのスコーネから出発した。

ストックホルムから北へ3時間エアコンのない暑い電車で汗を流してやっと着いたのが「Insjon」インフォーン駅。夜9時近いけど明るい。駅には何もない。プラットホーム、待合ベンチ、時刻表だけ。自動販売機もキオスクもタクシーもない。人もいない。(待合室に酔っ払いが一人寝ていたけど。。)

約束どおり迎えに来てくれた車で10分で高台にある学校へ到着。清潔でシンプルな宿舎へチェックイン。部屋にはハンドクラフトの織作品が飾られランプシェードにはボビンレースや刺繍が。クラフトムードいっぱいの環境に興奮気味の我々。

夜10時半をすぎているのにまだ明るい庭を散策。美しい夕焼けと素晴らしい自然環境の中で過ごすこれからの5日間に胸が高まる。

Insjon_station

Insjon_station2 First_night

Skol_2 Sunset

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